高麗人参で精力アップ 精力剤で使われるテッパン成分
2016/02/12
古くから生薬として珍重されてきた高麗人参は糖尿病、動脈硬化、滋養強壮に効能があります。
この高麗人参は精力剤としても多くの人に知られていますが、今日はこのコウライニンジンについて、詳しく見ていこうと思います。
コウライニンジンはウコギ科の多年草でオタネニンジン、チョウセンニンジンとも呼ばれています。ちなみに野菜の人参はセリ科なので全く別の種類です。現在はその多くが中国、韓国が原産地となっており、日本でも江戸時代から栽培されていました。
栽培はとても難しく、4年ほどの月日をかけたうえで収穫されます。栽培物よりも天然物のほうが薬としての効能は高いですが、野生のコウライニンジンは採取が非常に困難なため産地でも高値で取引されています。日本でも江戸時代には大変高価な生薬として知られ、庶民には高嶺の花でした。
高麗人参の皮を剥いで、根を天日干しして乾燥させてモノを白参、皮を剥いでから茹でて乾燥させたものを紅参と呼びます。日本薬局では根を蒸したものを紅参としています。
高麗人参には「ジンセノサイド」や「パラキシノイド」と呼ばれるサポニンが豊富に含まれています。サポニンというのは植物に含まれている苦みや渋みの原因となっている成分なのですが、様々な健康効果があります。サポニンは末梢血管を広げて血行を良くしたり、脳内の伝達物質であるアセチコリンを放出させて脳の記憶力を高めたりする働きがあります。
高麗人参サポニンであるジンセノサイドには新陳代謝機能の増進、精神安定作用、中枢興奮作用、副腎皮質ホルモン分泌促進作用、自律神経の乱れを整える作用があり、このあたりが精力増強に期待できる効能です。
サポニンは皮の付近に最も多く含まれるため、紅参を選ぶことでより効果が期待できます。血圧を高める効果があるので高血圧の人は控えるべきだと言われてきましたが、高血圧の人が飲むと血圧が下がるという報告もありますので、実際は体に合わせて調整作用があるともいわれています。
漢方薬としては、他の漢方の効能を強める働きがあるとされていますので、他の漢方と併用して使われることもあります。
通信販売やドラッグストア、薬局でも人参サポニン配合のサプリメントはたくさん手に入ります。田七人参という、さらにサポニンの含有量が多いものもありますが、そういったものと配合されたサプリメントもありますので原料の配合などをよく読んで自身にあったサプリメントを選ぶことが大切です。