マムシの精力アップパワーの秘密とは?
2016/02/12
マムシは日本とアジア地域の一部に生息する毒蛇の一種です。
毒としても日本国内で見られる蛇としてはかなり強いために注意が必要なのですが、そのパワフルさも相まって精力剤としては非常に古くから利用されてきました。
しかし「精力剤の成分としてどういった効果があるのか」という視点からマムシを見ると、これは残念ながら医学的に効果があるとして立証されているものではありません。
もちろん中にはこの成分が入ったものを飲んで効果が実感できたという人もいるわけですから「絶対に無意味だ」と乱暴なことは言えないのですが、他のよく利用されている成分が血管拡張作用など陰茎部への良い効果が期待できると判断できていることを考えると、あまり優先して選ぶべき成分ではないとして考えても良いでしょう。
ただマムシに含まれる成分、例えばタウリンやチロシンといった成分は健康に良い効果があるとされていますので、健康促進作用があるという見方をすることはできます。
もともと勃起力が衰えるというのは加齢や日常生活による体調不良、体力の喪失などが関係している部分が大きいわけですから、そうした健康促進作用によって精力剤としての効果を期待するということは可能です。
思い込みによるメンタルへの効果もありますので、その部分でも期待をすることはできるでしょう。
さて、しかしここで気になるのはそもそもどうしてマムシに精力剤としての作用が期待されるようになったのかと言うところでしょう。
この理由としては主に過去の民間療法的な考え方と、蛇そのものに対するイメージが存在しています。
まずかつての社会、それこそ西洋医学が流入してくる以前のアジア地域では漢方医学のように自然に存在する薬草や動物から抽出された成分を利用して人間の体調を回復させるという思想がありました。
その中では毒を以て毒を制す、つまりもともと人体に有害なものほど活用したときの効果が大きいという考え方も見られます。
このことを考えると適切な処置がされなければ人間の命すら奪う強力な毒に対して「活用すれば人の体を元気にできる」という考え方が出てきたのは当然のことであると言えるでしょう。
続いて蛇そのものに対するイメージですが、古くから蛇をペニスに見立てて考えるという思想は世界各地にみられたものです。
日本国内でも非常に古くからこの思想はありましたので「蛇のエキスを摂取すればペニスに効果がある」という連想が生まれたとして考えることができます。
尤も先に述べたとおり医学的に効果があるのかと言われれば少々判断が難しいのですが、少なくともマムシはこうした事情があって精力剤のポピュラーな原料となったわけです。